今日、病棟まわりをした。
入院患者さんの診察だ。
70歳の男性、癌で重症だが睡眠障害の診察だった。その方がお話になれないので、奥さんから話を聞いた。
忙しい時間で回るので、ほんの 10分ほどだった。
診察というには短い時間だった。
その後、その奥さんに廊下で出会った。
突然その奥さんが「先生、いい先生やね。わたしもいつか診てもらいたい」と言われた。
先日も、ある年配の女性を診察した。
2回目に来られたときだった。
「すっかり良くなりました。わたしお医者さんから、あんなに丁寧に挨拶されて、顔をしっかり見つめて
話しされたの、初めてなんです。すごくうれしかった、信用できると思って。
そしたら症状がうそのように良くなった」とおっしゃった。
わたしは別に特別優秀な医者ではない。普通だ。
普通の診察を毎日しているだけだ。
だけど、大きな病院に職場を変わって、わたしの中の何かが変化したと思う。
慣れない職場を曜日毎に転々として、毎日たくさんの人を診るようになって苦労しているからだと思う。
すっかり慣れたちいさな病院にあぐらをかいて、一生を過ごさなくてよかった。
大変過ぎて、どうやってやっていこうと悩む日のほうが多いけど、職場を変わったことは正解だった。
以前、公務員の病院から 開業したときも同じことを思った。
公務員の病院に15年もいたら、だんだんあぐらをかいていた。
これからもわたしは、変化する。
どうやったら私らしさを失うことなく成長できるか、について考えながら。