5月 11th, 2008

都はるみと事実婚をしていた音楽プロヂューサーの男性が、自死されたと新聞にでていたのは一ケ月

ほど前のことだ。都はるみとその夫は、私と同じ時代を駆け抜けてきた全共闘世代だ。都はるみが「普

 通のおばさんになりたい」と宣言して引退したのは、もう24年も前のことだ。子供を産み、家庭を守る女

性のことを「普通のおばさん」と呼んだことから、普通のおばさんたちから ひんしゅくを買った。しかし仕

事を持つ女性の気持ちとして、十分に理解できた。

さて昨日のこと、婦人公論に ふたりと親交のあった人が寄稿しているのを目にしたので読んだ。彼が亡くなった4月

初旬のその夜、はるみさんは広島で公演だった。彼はといえば、薄曇りの東京で、親しい音楽関係者と

酒を飲んでいた。酒場を出たとき、気温は13度。心地良い微風を吹いていた夜の街を彼はまっすぐ自

宅マンションに帰った。彼は最近沈みがちだったというが、その夜は妙に明るかったという。一種の高揚

状態にあったのだろうか。

自宅マンションに帰ってからも、行動は冷静。一週間くらい前から本を整理していたらしいが、その夜は

はるみさんとの想い出のつまったアルバムを眺めていたらしい。

亡くなったあと、都はるみがメッセージを出したという、「思い当たることがなく、事故死なのではないかと

思わざるを得ないほどです」という内容だった。

30年もの長い間、夫婦同様、いや夫婦より濃い愛情関係にあったろいう「妻」が思い当たることがないと

いう。もちろん悩みがあったこと、悩みは相当深いことくらいは想像できただろう。しかしそれが死ぬほど

のものとは思わなかったという意味だとわたしは解釈した。

この話を聞いてわたしが思ったこと。それは彼は「うつ病にかかっていたのではないか」ということだ。う

つ病は、これほど身近な人にとってもわかりにくい。身近であればあるほどわかりにくい場合があるし、

身近でないとそれはそれなりに又わかりにくいところがある。

精神科医が診断したらわかると思うが、精神科医だって、診察室にやってきたから診断するのである。

自分が「うつ病」になったり家族がなっていても 案外「灯台もと暗し」なのが こころの病気。

やはり地道ではあっても「啓蒙あるのみ」だという気がする。 特に人と関わる職業の人くらいは「うつ病

かも?」とわかっていたらどんなにたくさんの人が救われるだろう。

亡くなった中村氏は音楽的才能に恵まれ、理論派であるのにエネルギッシュで激情的な人だったらし

い。「全共闘に関わりながら、結局おれは逃げたことになる。いまだ負い目を感じている」と語っていたこ

とからわかるように、純粋で自分に厳しい人だ。そんな人は生き辛さを抱いていることが多い。

最近酒量が増えていたこと。杯を重ねるほどにはるみさんに対していい募る傾向があったこと。またここ

数年特に酒量が増え、毎晩飲んでは自棄的になっていたこと。

酒から「うつ」がきたか、酒が「うつ」を悪化させたかは定かではない。しかし、酒はしばしば心の病気を

悪化させる。

前にも書いたが、うつ病の人は自分をうつ病だと思っていず、自分を責め、自分の殻に閉じこもる傾向

がある。本人が訴えないので まわりにもわかりにく。そのことをわかっていてほしい。

じゃあ どうすればいいかについてはまたす少しづつ書いていきたい。

5月 10th, 2008

職場を総合病院に変えて半年余りになる。ベッド数が500以上もある大きな病院

だ。そんな病院の精神科外来を担当していると、昨日まで極く普通の社会生活をして

いた人 が、精神科に回されてくる。

わたしはふたつの病院で週に2回、新患外来を受けもっている。外来は予約制で一日

人しか予約をとらないという贅沢な診療形態なので、半年で新しく診た患者数は、

だいたい60人くらいだろうか。

統計をとったわけではないが、その中で、うつ病を疑われてきた人は3割くらい。

3割のうち、診察の結果、「うつ」ではない人も多いのだが、たしかに「うつ状態

だ」と診断した人も多く、10人あまりが、「うつ」と診断され、治療を施した。

「うつ」が増えているという報告があることは知っているが、実際自分の感触として

「増えている」と感じる。そして「うつ」はこわい病気である。「心の風邪」なん

かじゃない。

私が新患として診た10人あまりの患者さんのうち、すでに2人が亡くなっている。

ょっとすると癌より死亡率が高いのじゃないかと思うくらいである。転地されたり

転医されたあと、亡くなったことを知ったのだが、ずっと私が診ていたとしても自信

がない。それほど「うつ」というのは、見逃しやすくこわい病気だ。 

わたしは若いころから、うつ病の診断が一番むつかしいと感じていた。インターネッ

トが発達するようになって、うつ病の診断がマークシートで出来るなど書いてある

と、「そんなの出来るわけがない」と思っていた。 しかし最近、やっぱり「うつ」の

診断はむつかしいのが本当だと思う。「うつ」の診断と治療ができてやっと一人前の

精神科医だとすれば、一人前の医師はさぞかし少ないことだろう。総合病院という現

場の第一線に立って、ますますそう思うようになった。 

総合病院というのは、あらゆる病気のルツボ。ルツボの中から、精神的な病気の有無

見つけ出していくのは今までになかった経験。大変だけどおもしろい経験だ。心の

病気が、ここまで身近なものだということをあらためて認識した私としては、「う

つ」に対する関心が今まで以上に強い。雨の今日は、一日図書館で過ごした。買って

おいた本を読んだり、週刊誌に目を通したり、こ原稿も図書館で書いた。

せっかく休みを多くしたのに、なんだかだと仕事のことを考えているなあと思うのだ

が、精神科医というのは、大変だけど得がたい経験なので、できるなら 現場をやる

だけでなく、病気のことをなんとかわかりやすい言葉で伝えていきたいと苦心してい

る。

 (ワードで書いたものをコピーして張り付けたら、こんな間のびのした原稿になってしまった。直しようがなくすみません)

5月 6th, 2008

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今日は良いお天気でしたね。

わが家のリビングの陽あたりは抜群で、こんな日は散歩するのさえモッタイナイと思ってしまう。

 リビングの大きなテーブルに陣どって、たずねてくれた友人と話したり、

新聞や雑誌を読んだり手紙を書いたりしながら、一日 根っこが生えたように 座りつづけてしまった。

ああ、満足しました。

わたしにとっては、こんな過ごし方がサイコー。

子供の頃から 机が好きで、父に「カマボコっ! もっとお手伝いをしろ」って よく叱られたもの。

勉強をしていれば普通の親は喜ぶのに、わたしは日がな一日、机にばかり座っているので

本当によく父に叱られました。

5月 5th, 2008

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先日、いちご食べ放題に行ってきました。

代金は1月が1800円、次第に安くなって、5月は800円です。

その理由を初めて知りました。

寒い時のいちごは、寒さの中、じっくりと赤くなっていくので、甘さが増すのだそうです。

暖かくなるにつれ、あっという間に赤くなってしまうので、甘くなる前に熟してしまう。だから美味しくないらしい。

1月、2月のいちごは甘くて高いんです。

        ☆      ☆      ☆

いちごの甘さの秘密を知って、思いあたることがあります。

このあたりは、実は4月のはじめまで雪の降る日があったんです。

そしてこの2~3週間で、花が開花するようにいっせいに春がきます。

あまりの厳寒な冬を耐えぬいてきたからこその美しさなんですね。

寒暖の差が厳しいと紅葉が美しいのも、同じ理屈でしょうか。

寒い土地に住んでいないとわからない春到来の美しさ。なのかなと思います。

桜の時期が過ぎると、里山一帯がたんぽぽでおおわれる。

人が植えたものでない、自然で素朴な美しさには圧倒されるようなエネルギーを感じます。

5月 3rd, 2008

家の前の道の桜が、やっと咲きました。

北海道より遅い春。

でも住まいの周囲では今や春爛漫です。

うぐいすが終日鳴いています。

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